毎年12月最初の卯の日の前夜に、二里町大里の神之原八幡宮(かみのはらはちまんぐう)で行われています。 まず「会所(えいしょ)」(祭り組の当番家)で、新米を神社のそばの神聖な水で調理し、息がかからないように榊(さかき)の葉をくわえた男たちが、丸くにぎって八百三十三個の「御供さん」(ごくうさん)をつくります。この個数は「宮座」(かみざ)の数に関わると思われます。
その後、笊(ざる)の蓋が固く結わえられて祭場に運ばれます。祭場では攻め手が「打!)ちゃえんかー」と叫んで御供さんが入った笊を奪い蓋を開けようとします。三本の大松明(たいまつ)と三十本の小松明をもった守り手が「押!)しゃえんかー」と叫びながら、松明の火の粉を攻め手にあびせます。攻め手は手にした榊の小枝で、振りかかる火の粉を払います。ひとしきり激しい松明合戦のあと、笊の奪い合いがあり攻め手が蓋を開けます。笊の中の御供さんが、氏子や見物者に配られてまつりは終わります。